うちなあぐち日記

うちなあぐちえ 聴ち美らさ 語い美らさ 書ち美らさ

2013年12月

 ぐすうよう、明(あ)きま年迎(どぅしん)えてぃ、う喜(ゆるく)びうんぬきやびいん。
 昨年(くず)や、多(うふ)くぬ人(ちゅ)ん達(ちゃあ)がくぬブログんかいめんそうちうたびみそうち、にふぇえでえびたん。
 今年(くとぅし)ん良(ゆ)たさる如(ぐとぅ)、う願(にげ)えうんぬきやびいん。
 世界(しけ)ぬ平和(ひいわ)ん、うちなあぐちん、
 幾世(いくゆ)までぃん最通(むとぅう)ゆる如(ぐとぅ)、念(にん)じやびら。

【語句】
ぐすうよう=みなさま、  「御衆様」、「御主よう」等の当て字があります。
明きま年=新年を、「新年(みいどぅし)」の美称。
迎えてぃ、う喜びうんぬきやびいん=迎えお喜び申し上げます。
昨年、多くぬ人ん達が=昨年は多くに人々が、
くぬブログんかいめんそうちうたびみそうち=昨年は、このHPに訪れいただき、
にふぇえでえびたん=ありがとうございました。
今年ん良たさる如、う願えうんぬきやびいん=本年もよろしくおねがい申し上げます。
世界ぬ平和ん、うちなあぐちん=世界平和もうちなあちも
幾世までぃん最通ゆる如、念じやびら=幾世代にも亘って続いていきますようお祈りいたします。

 なあやがてぃ、クリマスなやびいん。「きよしこの夜」んでぃゆる歌(うた)うちなあぐちし、歌てぃなあびら。やいびいしが、歌詞(うた)あ、カトリック系(ふうじい)、プロテスタント系(ふうじい)、「一般向け(なみんちゅふうじい)」ぬ三(みい)ちあんでぃぬ事(くとぅ)やいびいん。
 くま於(をぅ)とおてえ、「一般向け」ゆ通事(とぅうじ)しちなあびら。
 ただ、「通事」んでぃちん、「説明(あかせえ)」とお違(ちが)やびいくとぅ、「通事文」ぬん又(また)、詩(うた)とぅしち、なてえねえらんでえないびらんくとぅ、当たい前(めえ)ぬ事(くとぅ)、まあまあでぃん「意訳(ちむええ)」どぅやいびいる。

日本語歌詞 
1.清し この夜 星は光り           
  救いの御子(みこ)は 馬槽(まぶね)の中に  
  眠り給う いと安く            

2.清し この夜 御告(みつ)げ受けし      
  牧人達は 御子の御前(みまえ)に
  ぬかずきぬ かしこみて

3.清し この夜 御子の笑みに         
  恵みの御代の 朝の光            
  輝けり ほがらかに            

うちなあぐち歌詞
1.静(しじ)か夜(ゆう) 聖高夜(しいだかゆう、さあだかゆう) 星(ふし)や明(あ)かがてぃ
  世守(ゆまむ)りいぬ御神(んちゃん)ん子(ぐぁ)や
  馬屋(んまや)ぬ桶(ううき)に なだ安(やし)く ゑえしみせえん 

2.清(ちゅ)ら夜 聖高夜 御(う)しじり受(う)きてぃ
  いちむしからやらや達(た)や 御神ん子ぬ御前(みめえ)に
  胴折(どぅうう)てぃ やぐみさし御礼(ぐりい)し 

3.清ら夜 静か夜 御神ん子ぬ目笑(みいわれ)えに
  恵(みぐ)みぬ御世(みゆ)ぬ 明日朝(あちゃあさ)ぬ太陽(てぃだ)や
  光(ふぃちゃい)ちらちらとぅ 照(てぃ)り渡(わた)ゆさ

【語句】
なあやがてぃ、クリマスなやびいん=もう少しで、クリスマスになります。非丁寧文は「~なゆん」。
「きよしこの夜」んでぃゆる歌うちなあぐちし=「きよしこの夜」という歌を沖縄語で、
歌てぃなあびら=歌ってみましょう。非丁寧文は「歌てぃんちんだ」。
やいびいしが、歌詞あ、カトリック系、プロテスタント系=ですが、歌詞は、カトリック系、プロテスタント系、  非丁寧文は「やしが」。
「一般用」ぬ三ちあんでぃぬ事やいびいん=「一般用」の三通りあるとの事です。非丁寧文は「~事やん」。
くま於とおてえ、「一般向け」ゆ通事し、なあびら=ここでは、「一般用」を訳してみましょう。非丁寧文は「~通事しんちんだ」。
ただ、「通事」んでぃちん=ただ、「通事」といっても、
「説明」とお違やびいくとぅ=「説明」とは違いますので、非丁寧文は「~違ゆくとぅ」。
「通事文」ぬん又、詩とぅしち=「訳文」もまた、詩として、
なてえねえらんでえないびらんくとぅ=成立しなければなりませんので、 非丁寧文は「~でえならんくとぅ」。
当たい前ぬ事、まあまあでぃん「意訳」どぅやいびいる=当然ながら、あくまで「意訳」なのです。非丁寧文は「~「意訳」どぅやる」。

静か夜 聖高夜=静かな夜、聖なる夜。「聖高(しいだか)さん」の「しい」は普通は「性」と表記される事がおいですが、意味的には遥かに「聖」に近い事から勝手ながら「聖高」を当てました。首里語等一部では「さあ」と発音する。(なお、このくだりは英語版から訳しました)
星や明かがてぃ=星は光り。「星や光ちゃてい」でも良いのですが、「星」は「あかがゆん」を多く使う事からそれにしました。
世守りいぬ御神ん子や=世を守る神様の御子は、  日本語詩の「救いの」は「神様(エホバ神)」の御子という意味でもあり、将来世を救う事になる神という意味でもありますが、「救い」に近い沖縄語の「助き」ではピンと来ません。思い切って沖縄語的に「世守い」にしました。「御神(んちゃん)」は沖縄では祖神(人間の祖先神)の事ですが、自然神を表わす「かみ」は「御嶽」や文字通り自然の至る所にぽつんぽつんといる神の事で、エホバ神にイメージとは随分別の性質の「神」である事から、消去方的に前者にしました。厳密に言えば、「救いの御子」は沖縄語には訳せません。
馬屋ぬ桶に=まぶねのなかに、「まぶね」の意味からそのように訳しました。
なだ安く ゑえしみせえん=やすらかに、ねむりたもう。「ゑえしみせえん、なだやしく」でも勿論良いと思います。「ゑしみせえん」は首里語で「お休みなさる」です。「寝んじみせえん」でも良いかもしれませんが、敬語として良い感じです。但し「ゑえ」は「おやすみ」の「おや」の沖縄語(首里語)訛り。清ら夜 聖高夜=きよし、聖なる夜
御しじり受きてぃ=神の御言葉をお受けて、  「うしじり」は「神の託宣」。
いちむしからやらや達や=牧人たちは。「牧人」は対応する適切な沖縄語がないので、「家畜飼い」という意味の「いちむしからやあた(あ)」にしました。
御神ん子ぬ御前に=御子の御前に
胴折てぃ=体を折り、
やぐみさし御礼し=恐れ多くお辞儀をし
清ら夜 静か夜=きよくしずかな夜
御神ん子ぬ目笑えに=御子の微笑みに
恵みぬ御世ぬ=恵の御世の
明日朝ぬ太陽や=明日朝(あした)の日は、
光ちらちらとぅ 照り渡ゆさ=光りきらきら照り渡るのである。

 今度(くんど)お、早(ふぇえ)く、寒(ふぃい)くなゆんでぃ、言(い)ゃっとおいびいたしが、んちゃ、実(じゅん)に、あんなとおいびいん。
 やいびいしが、いふぃえ、ふぃるましくん思(うむ)やびいん。昨日(ちぬう)から雨(あみ)ぬ降(ふ)たい晴(は)りたいそおいびいしが、温(ぬ)くばあとおんねえんそおいびいん。
 冬(ふゆ)ぬ雨(あみ)え、いいくる「冷(ふぅず)い小(ぐぁあ)ぬ出(ん)じとおん」んでぃ、言ちょおいびいしが、雨ぬ降てぃん降らんてぃん、冷ってんやさな、却てえ、気温(ちうん)のお、高くどぅなとおいびいる。
  
 また冬(ふゆ)お、本土(やまとぅ)ぬ空(すら)あ、澄(し)ん切(ち)りやあに、かあま遠さぬ景色(ちいち)ん、さやかに見ゆんでぃぬ事(くとぅ)やいびいしが、沖縄(うちなあ)んじえ、大陸から飛(とぅ)でぃ来(ち)ゅうる埃(ふくしみ)故(ゆい)がやら、いいくる、しんぐぃてぃどぅ見いやびいる。
  
【語句】
今度お、早く、寒くなゆんでぃ=今年は早めに寒くなると、
言ゃっとおいびいたしが=いわれていましたが、 非丁寧文は「言ゃっとたしが」。
んちゃ、実に、あんなとおいびいん=なるほど、ほんとうにそうなっています。非丁寧文は「~あんなとおん」。
やいびいしが、いふぃえ=ですが、少しは、  非丁寧文は「やしが」。
ふぃるましくん思やびいん=変にも思います。非丁寧文は「~思ゆん」。
昨日から雨ぬ降たい晴りたいそおいびいしが=昨日から雨が降ったりやんだりしていますが、 非丁寧文は「~晴りたいそおしが」。
温くばあとおんねえんそおいびいん=温かくなっているようでもあります。非丁寧文は「~ねえんそおん」。
冬ぬ雨え、いいくる=冬の雨は、だいたい、
「冷い小ぬ出じとおん」んでぃ=「冷気が出る」と、
言ちょおいびいしが=言いますが、 非丁寧文は「言ちょおしが」。
雨ぬ降てぃん降らんてぃん=雨が降っても降らなくても、
冷ってんやさな、却てえ=冷くはなく(意訳)、かえって、 直訳は「冷たっぽくせずに?」
気温のお、高くどぅなとおいびいる=気温は高くなっているのです。非丁寧文は「~どぅなとおる」。
また冬お、本土ぬ空あ=また冬は本土の空は
澄ん切りやあに、かあま遠さぬ景色ん=澄み切ってずっと遠い景色も
さやかに見ゆんでぃぬ事やいびいしが=はっきり見えるとのことですが、 非丁寧文は「~事やしが」。
沖縄んじえ、大陸から飛でぃ来ゅうる=沖縄では大陸から飛んでくる
埃故がやら、いいくる、しんぐぃてぃどぅ見いやびいる=塵のためか、概ね、濁って見えるのです。非丁寧文は「~見いゆる」。

 3,4年前(みとぅゆとぅめえ)に読(ゆ)だる脳学者ジルボルト・テイラーぬ書(か)ちぇえる『奇跡の脳』(新潮社、2009年)ゆ又ん読なびたん。脳卒中なかい倒(とお)りやあに、彼女(うり)が脳(ちぶる)お、「赤子(あかんくぁ)ぬ如(ぐとぅ)」んかいけえなやびたん。
 やいびいくとぅ、脳学者やいがなあ字(じい)ん分からんなとおいびいたん。彼女ぬ母(あんまあ)やジルんかい色(いる)んなむん習あち後(あとぅ)、思女(うみゐなぐ)ん子(ぐぁ)んかい、如何(ちゃあ)そおてぃん、字(じい)までえ、習あさんでぃち、やっぱといびいたん。
 字見しらったるジルボルトや、「どうして、こんな曲がりくねった『染み』みたいなものをGG(母ぬ事)は重要だと考えるのかわたしにはちんぷんかんぷんでした」んでぃ思(うむ)とおいびいたん。
 
 くまりかあ記事見(ちじん)ち、思(うび)い出(ん)じゃちゃしえ、我(わあ)が中学生時分(ちゅうぐぁくしいじぶん)や、英語(いんじり)ぬ筆記体(かちいよう)ぬ事(くと)お、「みみじゃあ字」んでぃ言ちょおたる事やいびいたん。
 確かに、蚯蚓(みみじ、みみじゃあ)ぬ泥道(どぅるみち)なありい、這うやあ這うやあし後(あとぅ)ぬ跡形とぅ似(に)ちょおいびいん。「みみじゃあ字」んでえ、誰(たあ)がが先(さち)に言ちゃる言葉(くとぅば)がやら、分からのおあいびいしが、当(あ)たい前(めえ)ぬ事(くとぅ)、『沖縄語辞典』ぬんかいや、乗(ぬ)しらってえ居(をぅ)いびらん。(『沖辞』があ、ぞうい、乗してぃ取(とぅ)らさびいみいみ。)

 うんにいまんぐる迄え、軍作業(ぐんさぎょう=米軍労働)ぬはねえちょおたる世(ゆう)やびいびいたくとぅ、軍作業ぬ人(ちゅ)ん達(ちゃあ)が、いやでぃん、自然(しじん)に使(ちか)ゆんねえなてぃちゃる言葉どぅやら筈(はじ)やいびいん。

【語句】
3,4年年前に読だる=3、4四年前に読んだ  「みとぅ、ゆとぅめえ」また「さんゆにんめえ」。
脳学者ジルボルト・テイラーぬ書ちぇえる=脳学者ジルボルト・テイラーの著書
『奇跡の脳』(新潮社、2009年)ゆ=『奇跡の脳』を
又ん読なびたん=再度読みました。非丁寧文は「~読だん」。
脳卒中なかい倒りやあに、彼女が脳お=脳卒中で倒れ、彼女の脳は
「赤子ぬ如」んかいけえなやびたん=「赤子のように」なってしまった。非丁寧文は「~んかいなたん」。
やいびいくとぅ、脳学者やいがなあ=ですから、脳学者でありありがら、
字ん分からんなとおいびいたん=文字も分からなくなっていました。非丁寧文は「~なとおたん」。
彼女ぬ母やジルんかい色んなむん習あち後=彼女の母はジルにいろんなものを習った後に、
自ぬ思女ん子んかい=自分のいとし子に
如何そおてぃん、字までえ=どうしても、文字までは
習あさんでぃち、やっぱといびいたん=教えようと頑張っていました。
字見しらったるジルボルトや=文字を見せられたジルボルトは、
「どうして、こんな曲がりくねった『染み』みたいなものをGG(母ぬ事)は重要だと考えるのかわたしにはちんぷんかんぷんでした」=同。
んでぃ思(うむ)とおいびいたん=と思っていました。非丁寧文は「~思とおたん」。
くまりいかあぬ記事見ち、思い出じゃちゃしえ=その件の記事を読んで思い出したのは、
我が中学生時分や、英語ぬ筆記体ぬ事お=私が中学生の頃は、英語の筆記体の事を
「みみじゃあ字」んでぃ言ちょおたる事やいびいたん=「蚯蚓(みみず)文字」と称していた事でした。非丁寧文は「~事やたん」。
確かに、蚯蚓ぬ泥道なありい=確かに、ミミズが泥道を
這うやあ這うやあし後ぬ跡形とぅ似ちょおいびいん=這った跡形に似ています。非丁寧文は「~似ちょおん」。
「みみじゃあ字」んでえ=「ミミズ文字」とは
誰がが先に言ちゃる言葉がやら=誰が最初に言った言葉なのか、
分からのおあいびいしが、当たい前ぬ事=分からないのであるが、当然、
『沖縄語辞典』ぬんかいや、乗しらってえ居いびらん=『沖縄辞典』には乗せられていません。非丁寧文は「~居らん」。
『沖辞』があ、ぞうい=『沖辞』がは、とても、
乗してぃ取らさびいみいみ=乗せてくれないでしょう。非丁寧文は「~取るさすみ」。
うんにいまんぐる迄え=あの頃までは、
軍作業ぬはねえちょおたる世やびいびいたくとぅ=米軍基地労働が盛んな時代でしたから、 非丁寧文は「~世やたくとぅ」。
軍作業ぬ人ん達が、いやでぃん=米軍労働者らが、きっと、
自然に使ゆんねえなてぃちゃる=自然に使うようになってきた
言葉やら筈やいびいん=言葉なのでしょう。

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