うちなあぐち日記

うちなあぐちえ 聴ち美らさ 語い美らさ 書ち美らさ

2011年06月

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 昨日(ちぬう)や慰霊(いりい)ぬ日(ふぃい)やいびいたん。
 今年(くとぅし)ん、テニアン島とぅ沖縄戦んじ、亡(ま)あしみそおちゃる叔父(をぅざ)さあ達(たあ)ぬ供養しいが、行(い)ちゃびたん。
 一番上(ゐい)ぬ叔父さあや妻子(とぅじっくぁ)共(とぅむ)にテニアン島んじ、集団自決さあに、また、下(しちゃ)ぬ叔父さあ達や、若さぬ妻(とぅじ)んとぅめえらんまあく、戦死さる為(ため)なかい、今(なま)あ、甥子(ゐっくぁ)んちゃあがる供養そおびいる。
 合同式典や、どぅくだら人(ちゅ)ぬまんでぃ、車停(とぅ)みゆるまどぅん無えやびらんくとぅ、ちゃあ、我(わん)ねえ、5時過(ぐじし)じなかいどぅ行ちゃびいる。また、まあふっくぁあ、大概(てえげえ)ぬ沖縄人(うちなあんちゅ)お、太陽(でぃだ)ぬ強(ちゅう)さくとぅ、くしそおいびいん。
 やいびいしが、夕さんでぃ成てぃん、思(うみ)いぬ外(ふか)、駐車場や諸(むる)、混雑しい強(じゅう)さぬ、よねえ、停みらりやびらんたん。

 写真や平和記念公園ぬ午後6時まんぐる景色(ちいち)やいびいん。
 周(まあ)いんかい植(ゐ)いらっとおる木(きい)や、諸(むる)、クァーディーサー成とおいびいん。うぬ木や、人(ちゅ)ぬ泣ち声(ぐぃい)聞(ち)ち、まぎく成いんでぃ言ゃっとおいびいん。やいびいくとぅ、門中墓んかいや、いいくる植いらっとおいびいん。うぬ木陰(きいがあぎ)え、でえじな涼(しだ)さいびいん。

 世界平和たぼうり。

【語句】
昨日や慰霊ぬ日やいびいたん=昨日は、慰霊の日でした。非丁寧文は「~やたん」。
今年ん=今年も
テニアン島とぅ沖縄戦んじ=テニアン島と沖縄戦で
けえ亡あしみそおちゃる叔父さあ達ぬ=お亡くなりになった叔父達の
供養しいが、行(い)ちゃびたん=供養しに行きました。非丁寧文は「行じゃん」。
一番上ぬ叔父さあや=一番上の叔父は
妻子共にテニアン島んじ=妻子ともどもにテニアン島で
集団自決さあに=集団自決をし。「集団自決し」でもよいです。
また、下ぬ叔父さあ達や=また下の叔父たちは、
若さぬ=若くて、
妻んとぅめえらんまあく=妻を娶る前に。「妻ん」は直訳すれば「妻も」ですが、沖縄語では慣用的によく、並列を表わす助詞「ん(日本語の『も』)」を多用するくせがあります。「~まあく」は、「~せずに」、「~しないうちに」などの意味の地方語です。「~うちなかい」でも良いです。
戦死さる為なかい=戦死したために
今あ、甥子んちゃあがる=今は甥子たちが。「~がる」の「る」は強調助詞「どぅ」の清音です。
供養そおびいる=供養しているのです。「そおいびいる」と連体形で結んでいるのは、前に強調を表わす助詞「る」を受けてです。非丁寧文は「~そおる」。
合同式典や=合同式典は、
どぅくだら人ぬまんでぃ=あまりにも人が多く、「どぅく」は「あんまり」、「あまりにも」、「とても」などの意味です。
車停みゆるまどぅん=車を停みゆるまどぅん。「まどぅ」はここでは「スペース」。「空いている時間、暇な時間」の意味もあります。例文:「まどぅぬあれえ、来(くう)よお」(暇があったら来いよ)。
無えやびらんくとぅ=ありませんから。非丁寧文は「無えらんくとぅ」。
ちゃあ、我ねえ=いつも、私は
5時過じなかいどぅ=5時過ぎに。「なかいどぅ」の「どぅ」は前語を強調する助詞。
行ちゃびいる=行くのです。前語の強調助詞「どぅ」を受けて連体形で結びます。
また、まあふっくぁあ=また、真昼間は。「まあふっくぁ」は概ね、正午頃から、午後3時ぐいらいまでの日差しと暑さが最も強い時間帯のことで、沖縄人は、この時間帯を忌み嫌い、特に農作業はしません。
大概ぬ沖縄人お=おおよその沖縄人は、
太陽ぬ強さくとぅ=太陽(の日差し)が強いので、
くしそおいびいん=忌み嫌っています。非丁寧文は「くしそおん」。
やいびいしが=ですが。非丁寧文は「やしが」。
夕さんでぃ成てぃん=夕方になっても、
思いぬ外、駐車場や諸=思いのほか、駐車場はすべて、
混雑しい強さぬ=混雑し過ぎて。「~し過ぎて」は「~強さぬ」と表現します。
よねえ、停みらりやびらんたん=なかなか、停められませんでした。非丁寧文は「~停みららんたん」。
写真や平和記念公園ぬ=写真は平和記念公園の
午後6時まんぐる景色やいびいん=午後6時ごろの景色です。非丁寧文は「景色やん」。
周いんかい植いらっとおる木や=周辺に植えられている木は、
諸、クァーディーサー成とおいびいん=すべて、こわでいしです。非丁寧文は「~成とおん」。
うぬ木や、人ぬ泣ち声聞ち=その木は人のなき声を聞いて、
まぎく成いんでぃ言ゃっとおいびいん=大きくなると言われています。非丁寧文は「~言ゃっとおん」。
やいびいくとぅ=ですから。非丁寧文は「やくとぅ」。
門中墓んかいや=門中墓には。「門中墓」は沖縄の伝統的な墓。
いいくる植いらっとおいびいん=よく植えられています。非丁寧文は「~植いらっとおん」。
うぬ木陰え=その木陰は、
でえじな涼さいびいん=大変、清々しいです。非丁寧文は「~涼さん」。
世界平和たぼうり=世界平和を賜れ。

 くねえだ、生(ん)まりジマんかい行(ん)じゃれえ、木(き)じ物(む)なあ(註)ぬ話なかい、はねえちゃびたん。 
 やしが、兄(しい)ん達(ちゃあ)が、いちゃっさ、木(き)じ物(む)なあなかい、夜(ゆる)、寝(に)んとおるばす、木じ物なあなかい、押(う)さあらったる話、さんてえまん、我(わん)ねえ、木じ物なあや、むさっとぅ、信じてえ居(をぅ)いびらん。 
 だあ、あんせえ、我ねえ、童(わらび)ぬばすから、木じ物なあなかい、ただぬ一(ちゅ)けぬんちょおん、押さあらってえ見(な)あびらんむぬ。
 木じ物なあなかい押さありいんでえ、「金縛り」ぬ事どぅやいびいる。我にん、生まりてぃから、今迄(なままでぃ)、「金縛り」んかい成たる事お、まんどおいびいしが、ただ胴(どぅう)動(んじゅ)かしいゆうんさんうっぴどぅやいびいる、誰(たあ)がななかい、押さあらっとおる覚(うび)いや無えやびらんばあ。
 やしが、我にん、木じ物なあ、信じとおちいねえ、夢(いみ)ぬ中(なあか)んじ、木じ物なあんかい、行逢(いち)ゃゆる事んないたる筈やいびいしが…。

註:木じ物んでえ、がじゅまる木(ぎい)んかい居(をぅ)る魔物(まじむん)ぬ事(くとぅ)、言ちょおいびいん。程(ふどぅ)お、童(わらび)ぬうっぴどぅあい、赤髪(あかがんたあ)成やあに、いいくる、人(ちゅ)わちゃくやびいん。

【ごく】
くねえだ=この間、
生まりジマんかい=生まれ故郷に。シマは日本語の「島」という意味もあるが、普通は生まれ故郷。
行じゃれえ=行いったら、
木じ物なあ=木の精。木の魔物。「きじむん」ともいう。「~むん」が「~むなあ」になる例は下の通り。
   木じ物→木じ物なあ
   目(み)んちゃむん→目んちゃむなあ 日本語では「目にはいった塵」
   紙銭(かびじん)→紙銭(かびじ)なあ 日本語では「紙幣」 
   ゆくし者→ゆくしむなあ 日本語では「嘘つき」

ぬ話なかい=の話で、
はねえちゃびたん=盛り上がりました。非丁寧文は「はねえちゃん」。
やしが=だけど、兄ん達が=兄貴達が
いちゃっさ、木じ物なあなかい=どれほど、木の精に
夜、寝んとおるばす=夜、寝ているときに、
木じ物なあなかい、押さあらったる話=木の精に、押さえつけられた話しを。「木じ物なあなかい押さあらりいん」は「金縛りにあう」という意味にも用いられることが多いです。
さんてえまん=しても。しようとも。
我ねえ、木じ物なあや=私は、木の精は
むさっとぅ、信じてえ居いびらん=まったく、信じておりません。非丁寧文は「信じてえ居らん」。
だあ、あんせえ=だって。「だあ」は感嘆詞で「どれどれ」の意味で使うことが多いですが、いろんな場面で、意味の無く語呂的に使われる事もおおいです。「あい、だあ」、「だあひゃあ」、「だああ」などは、「おやまあ」とか「オーマイガット」などと思えばよいでしょうか。
我ねえ、童ぬばすから=私は子供の頃から、
木じ物なあなかい=木の精に
ただぬ一けぬんちょおん=ただの一度さえ、
押さあらってえ見あびらんむぬ=押さえつけられたことなどないのですから。「~むぬ」は「~だもの」、「~なのに」などの意味です。非丁寧文は「~見(ん)だんむぬ」。「見あびらん」は補助動詞で、日本語の補助動詞同様、本来の意味はありません。
木じ物なあなかい押さありいんでえ=「木じ物なかい押さありいん」とは、
「金縛り」ぬ事どぅやいびいる=「金縛り」の事なのです。「どぅ」は前語を強調する助詞で、次にくる用言「やいびいん」は連体形「やいびいる」で結びます。非丁寧文は「~事どぅやる」。
我にん、生まりてぃから、今迄=私も生まれてからこれまで、
「金縛り」んかい成たる事お=「金縛り」になった事は
まんどおいびいしが=多くありましたが。「まんどおん」「たくさんある」を意味するは持続態(進行形)や接続態(補助連用形)しかない動詞です。非丁寧文は「まんどおしが」。
ただ胴動かしいゆうんさん=ただ、身体をうごかせない
うっぴどぅやいびいる=だけなのであって。「~うっぴ」は「~だけ」。「どぅ」については記述。
誰がななかい=誰かに
押さあらっとおる覚いや=押さえつけられているという覚えは
無えやびらんばあ=無いわけです。この場合は、語順は日本語と違い、直訳すれば「無いですわけ」となります。日本語順式に「無えらんばあやいびいん」でも通用します。ただ、文末に「ばあ」を使う場合は、どうしても話し言葉的となりますので、書きことば志向の場合は、後者の方がスマートな感じがします。非丁寧文は「無えらんばあ」。
やしが、我にん=だが私も
木じ物なあ、信じとおちいねえ=木の精を信じておれば、
夢ぬ中んじ、木じ物なあんかい=夢の中で、木の精に
行逢ゃゆる事ん=逢うことも
ないたる筈やいびいしが…=できた筈ですが…。

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 昨日(ちぬう)ぬ旧暦ぬ5月4日(ぐんぐぁちゆっちゃ)や、ハーリー(爬竜)勝負(すうぶ)ぬ日(ふぃい)やいびいたん。
 我(わん)にん、糸満(いちまん)ハーレー見(に)いが、行(い)ちゃびたん。ハーリーや糸満ぬんじえ、「ハーレー」んでぃちる言ゃびいる。
 糸満や、海ん人(ちゅ)ぬ町なてぃがやら、ふぃるましむん、ハーレー勝負ん、んちゃ、実(じゅん)にぬ海ん人ぬ勝負ぬ如(ぐとぅ)、見(み)いやびいん。
 ハーリーは、長崎(ながさち)んじえ、ペーロン(白竜)んでぃち、言ゃっとおいびいん。
 那覇(なあふぁ)ぬハーリーぬばあや、復活しから後(あと)お、ゴールデンウィークとぅ当てぃてぃ、新暦なかいすんねえし成とおいびいしが、旧暦なかいすしがる実(じゅん)にやいびいる。
 昔(んかし)からハーリー鉦(がに)ぬ鳴いねえ、梅雨(小満・芒種)ぬ明ゆんでぃ、言ゃっとおいびいしが、今度(くんど)お、鉦ぬ鳴てぃん、なあだ明きやびらん。
 
 写真ぬ如(ぐとぅ)、「ひやみかち東北」んでぃち書ちぇえるハーレー船んあいびいたん。

【語句】
昨日ぬ旧暦ぬ5月4日(ぐんぐぁちゆっちゃ)や=昨日の旧暦の5月4日は
ハーリー(爬竜)勝負ぬ日なとおいびいたん=ハーリー競争の日でした。非丁寧文は「~なとおたん」。
我にん=私も
糸満ハーレー見いが=糸満ハーレーを見に。「糸満」の呼称は、「いちまん」、「いくまん」、「いとぅまん」など。「見いが」は「見(ん)じいが」でもよいです。
行ちゃびたん=行きました。
ハーリーや糸満ぬんじえ=ハーリーは糸満では
「ハー」んでぃちる言ゃびいる=「ハーレー」と呼称します。「でぃちる」の「る」は強調を表わす助詞「どぅ」の清音。次にくる用言「言ちゃびいん」は連体形で結びます。
糸満や、海ん人ぬ町なてぃがやら=糸満は漁師町であるからなのか
ふぃるましむん、ハーレー勝負ん=めずらしくも、ハーレー競争も
んちゃ、実にぬ=なるほど、本当の
海ん人ぬ勝負ぬ如=漁師の闘いのように
見いやびいん=見えます。非丁寧文は「見いゆん」。
ハーレーや、長崎んじえ、ペーロン(白竜)んでぃち=ハーレーは、長崎では、ペーロンと
言ゃっとおいびいん=呼ばれています。非丁寧文は「言ゃっとおん」。
那覇ぬハーリーぬばあや=那覇ハーリーの場合は
復活しから後お=復活した後は
ゴールデンウィークとぅ当てぃてぃ=ゴールデンウィークに当て
新暦なかいすんねえし=新暦で行なうように
成とおいびいしが=なっていますが
旧暦なかいすしがる実にやいいる=旧暦で行なうのが本当なのです。「すしがる」の「る」は前語(ここでは「すし=する事」)強調を表わす助詞「どぅ」の清音で、後の用言「やいびいん」は連体形「やいびいる」で結びます。非丁寧文は「~やん」。
昔からハーリー鉦ぬ鳴いねえ=昔から、ハーリー鉦が鳴れば、
梅雨(小満・芒種)ぬ明ゆんでぃ=梅雨が明けると。梅雨は「小満芒種(すうまんぼうす)」と言います。
言ゃっとおいびいしが=言われていますが。非丁寧文は「言ゃっとおしが」。
今度お=今年は。「今度」は「今度」という意味もありますが、「今年」という意味にも使われます。
鉦ぬ鳴てぃん=鉦が鳴っても
なあだ明きやびらん=まだ、あけません。
写真ぬ如=写真のように
「ひやみかち東北」んでぃち=「がんばろう東北」と書いてある。「ひやみかち」の「ひや」は「それ」「よいしょ」などの掛け声。「みかち」は動詞「みかすん」の接続態(補助連用形)で、「させる」「しよう」などの意味があります。直訳すれば「よいしょとさせよう東北」となるが「がんばろう東北」と意訳しましょう。
ハーレー船んあいびいたん=ハーレー船もありました。非丁寧文は「~あたん」。

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